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仲居の仕事を順調に覚えていく夏美を見て、環や伸一は不安を感じていた。伸一は妻の恵美子に育児や家事をやめさせ無理やり旅館の仕事を手伝わせる。夏美に対抗して恵美子を若女将にし、さらに母屋の家事を夏美に押し付けて夏美が音を上げるのを待つ作戦であった。
しかし、夏美は旅館の仕事にも盛岡の生活にも慣れて充実していた。特に下宿「イーハトーブ」では、マスターの裕二郎やビリー、アキなど一癖ある面白い人々と一緒に楽しい下宿生活を送っていた。一方、夏美の仲居修業を認めヨリを戻した柾樹は、夏美の父・啓吾に再び結婚の承諾を得ようと毎日通っていたが、啓吾は柾樹に会おうとすらしなかった。
ある日、伸一・恵美子の息子・健太と勇太が夜になっても学校から帰ってこない。恵美子が旅館の仕事に忙しくかまってくれないことに不満だった二人が家出をしたのだ。見つかった健太と勇太を叱り付ける伸一たちに、カツノが言う。恵美子は家事と育児に専念するように、そして自分が明日から大女将として旅館に復帰すると宣言した。
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