予告無しにかねが現れ、マロニエ荘がさも立派であると嘘をついていた達彦は大慌て。桜子たちは何とかその場を繕うが、ドイツ行きの問題になると話は平行線に。
そんな折、岡崎から達彦の父・拓司も現れ、拓司は達彦とサシで話すと言ってかねを帰す。拓司は自分の好きな道を行けと達彦に言う。一方の西園寺は陸軍から軍歌を委嘱されるが、曲が軟弱だと作り直しを命じられる。悩んだ西園寺は学校に辞表を提出。桜子たちは辞表の撤回を求める署名活動を行う。秋山も署名に参加するが、西園寺が現れると逃げ出す。
実は秋山は若い頃、西園寺に経済的援助を受けたが、それに不義理をしていたことを桜子たちは知る。西園寺は桜子たちの気持ちに応えようと曲を書き直すが、いざ軍人たちの前でお披露目となったとき、曲を弾けなくなってしまう。駆けつけた秋山が、西園寺のかわりにサックスで曲を吹き、事は収まる。
翌日、達彦の元に「チチキトク」の電報が届く。急ぎ帰郷する達彦、そして、夏休みに入った桜子も達彦を追うように岡崎に帰省する。桜子は、達彦の音楽への情熱が冷めないことを信じるが、達彦は自分の背負っているものの大きさを噛みしめていく。そして、ついに拓司が息をひきとる。