昭和15年、夏。桜子は喫茶店の女給をするかたわら、家族の皆と内職に励む。そんな時間に追われている桜子を見て、達彦は桜子が音楽活動を続けるには、自分と結婚した方がいいのではないかと思い始める。一方、キヨシが桜子に惚れているのを知ったかねは、キヨシが正式に結婚を申し込むよう取り計らうが、桜子は断る。
そして桜子を放っておけない達彦は、ついにプロポーズ。しかし、味噌屋の女将としてやっていく自信がない桜子は、その場で受け入れることができない。そんな折、達彦に召集令状が届く。それを聞いた桜子はいてもたってもいられず、達彦に結婚したいと言いに行く。
ところが、万が一自分が亡くなった時のことを考え、達彦は桜子との結婚を白紙にし、又従姉妹と結婚すると言う。落ち込む桜子を何とか元気づけようと、有森一家は桜子のピアノ演奏会を企画し、そこに達彦を招待する。果たして二人の運命はいかに?