昭和12年8月。桜子は有森家の下宿人・斉藤に惹かれ始めた。有森家のみんなも生真面目な斉藤の人柄を気に入ったみたいだ。普段の服装はだらしなく不潔なイメージの斉藤だが、身ぎれいにすれば、意外にいい男であることに気づく。一方、杏子から手紙が届いた「お盆には帰れそうにありません」それを読み、杏子が心配な桜子は、斉藤と一緒に河原家を訪れる。
こき使われている杏子を垣間見た二人は、河原(イケテツ)を糾弾しようとするが、あくまでも「うまくいっている」と言う杏子に追い返されてしまう。斉藤は、役に立てなかったことをわびるが、桜子はそんな斉藤にますます惹かれていく。ところがある日、桜子は斉藤の部屋で見合い写真を発見、意気消沈する。桜子が自分に好意を抱いていることを感じた斉藤は、実は見合い相手にふられたことを桜子に告白。
桜子の悲しみはいっぺんに吹き飛んだかに見えた。しかし、それもつかの間、今度は磯が、笛子と斉藤を結婚させようと目論み始める。まんざらでもない笛子はある日、斉藤から話があると言われ二人で出かける。そこで・・・