桜子が東京に戻ってまもなく、岡崎の有森家に杉冬吾の許嫁だという御崎しま子が現れる。しかし冬吾は、彼女から逃げるように岡崎を去っていく。笛子と冬吾がお似合いだと思っていた桜子は心配し、薫子に冬吾の過去を調べてもらうと、なんと冬吾としま子は心中未遂を起こしていた。
そんな折、冬吾が東京のアパートにやって来て、桜子は事の真相を問い質す。聞けば、しま子の一方的な態度が原因だとわかるが、岡崎にいる笛子の理解は得られない。桜子は八重のヒントから、自分が冬吾と交際していると嘘を書いた手紙を出し、逆上した笛子を上京させる。
ちょうどしま子もアパートにやって来て、冬吾は彼女との決着をつけ、笛子と岡崎へ戻っていく。やがて昭和13年の暮れになり、桜子は岡崎へ帰省する。有森家では、助産師の資格を取り自宅で開業したい杏子と反対する笛子が対立。しかし、家を守るために気が張っている笛子を、冬吾が安心させ、二人は急速に接近する。